さわり

さわり
I
さわり【触り】
〔動詞「触る」の連用形から〕
(1)手や体でふれること。 また, ふれた感じ。 多く他の語と複合して用いられる。

「手~」「肌~」

(2)浄瑠璃用語。 (ア)
〔他の節(フシ)にさわっている意。 普通「サワリ」と書く〕
義太夫節以外の先行の曲節を義太夫節に取り入れた箇所。 (イ)曲中で最も聞きどころ, 聞かせどころとされている部分。 本来は口説きといわれる歌謡的部分をさす。
(3)(2)が転じて〕
(ア)話の中心となる部分。 聞かせどころ。 (イ)演劇・映画などの名場面。 見どころ。

「西部劇の~を集めて編集した映画」

(4)三味線の特殊な仕掛け。 一の糸を開放弦として弾くときに, 複雑なうなり音を出すようにしたもの。 また, その音。 琵琶(ビワ)の仕組みが取り入れられたもの。
~三百(サンビヤク)
触っただけで三百文の損になる意。 ちょっと関係したばかりに損をすることのたとえ。

「是ぞ世にいふ~なるべし/浮世草子・胸算用 1」

II
さわり【障り】
〔動詞「障る」の連用形から〕
(1)都合の悪いこと。 さしつかえ。
(2)さまたげ。 じゃま。 支障。 障害。

「興奮させると治療の~になる」

(3)健康の害になること。 病気になること。

「烈しき暑さの御~も不被為有(アラセラレズ)/不如帰(蘆花)」

(4)月経。 生理。 月のさわり。

「~ある女は此座敷に出づべき事にあらず/浮世草子・一代女 4」


Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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